本を熱いうちに読む

読書ってなんですか

世界の果てのありえない場所で命を絶つということ

 

 たまたま図書館で見かけたこの本のタイトルを見た私は、お? 人気番組意識してますね? と思ったものだ。今日はそんな本を紹介する。

世界の果てのありえない場所 本当に行ける幻想エリアマップ

 「世界の果てのありえない場所 本当に行ける幻想エリアマップ」は世界各地にある魅力的な場所を紹介してくれる一冊。アートな建造物から、廃墟、隔離、地下といったテーマから厳選した場所など行きたいけど行きたくないような、そんな不気味な場所も数多く紹介してくれる。だがしかし、その場所の写真がこの本には載っているけど白黒写真。その場所がどこにあるかという地図はカラーイラストなのに、写真はモノクロ。なんでだよ。表紙に使われているアニ遺跡の写真も本の中ではモノクロ。比較してみればわかるけどどう考えてもカラーのほうが良い。カラーにする予算はなかったのだろうか。非常に残念なつくりだ。

 それでも、パラパラ読んでいると様々な場所が出てきて面白い。日本も二か所ほど紹介されている。一つは軍艦島、もう一つは青木ヶ原。いわゆる樹海。ありえない場所と言いながらも、すべて現実に存在する場所。何度ページをめくっても、なぜカラーじゃないんだとため息が出る。グーグルで検索すればカラーで出る時代に、なぜモノクロなのか。読み物としては面白いけれど、モノクロ写真は魅力が薄れるのか、行ってみたいと思える場所は特になかった。

 青木ヶ原の話を少しだけすると、自殺の名所として紹介されており、まとめとしてこう書かれている。

 日本では昔、自ら命を絶つことは武士の特権だった。「切腹」は高度に儀式化された自殺の形態である。武士の名誉を守るとともに、敵の拷問を受けたり、敵の手で処刑されることを避ける意味もあった。そうした精神の"高潔"を重んじる伝統が、現代日本においても驚くほど自殺者が多いことの一つの理由ともなっている。

 精神の高潔を重んじて自殺する人なんて今の時代にはいないだろう。むしろ正常な精神ではないからこそ命を絶ってしまうのではないか。正常な人はこの不気味な空間に自ら足を運びたいとは思わないだろう。世界にはさまざまな場所があるけれど、その多くを私たちは知らないし、その地に足を運ぶことはないだろう。それでも一か所ぐらいはそういった場所に行ってみたいとも思う。青木ヶ原はちょっとごめんだから、軍艦島に行く予定でも立ててみようか。

 おしまい。

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本日の一冊

世界の果てのありえない場所 本当に行ける幻想エリアマップ

世界の果てのありえない場所 本当に行ける幻想エリアマップ