本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

『夫のちんぽが入らない』を読んだ

本日の一冊は「夫のちんぽが入らない

 発売当初から話題となり売れ行きも良いと聞く本書。読む人が増えれば増えるほど賛否両論になるのは仕方のないことだが、アマゾンレビューは怒って文句を書き連ねる人から絶賛する人までいろいろいます。そもそもこういったエッセイのようなノンフィクションの小説のような作品は読まないのでどう読んでどう解釈したものかと迷うのですが、とにかく思ったことを書いておこうと思います。

 夫のちんぽが入らないとタイトルにはあるけれど、内容の半分以上はちんぽとは関係のない著者の人生のお話。母親との関係性や仕事の充実と喪失、身体の不調といった様々な出来事がすべて不幸ENDで書かれているような印象を受けました。著者は普通の人生にあこがれを抱いているような、そんな気もしますが、とにかくネガティブすぎる。夫のちんぽが入らないことで気を病むのは当然のことかもしれませんが、それを克服しようだとか、どうして夫のちんぽが入らないのかという疑問に対する答えは本書にはない。もしかしたらわかっているのかもしれないけど言葉にできないのかもしれない。

 とにかく最初から最後までネガティブな表現で書かれているため、読んでいて気持ちが沈んだ。ラストはハッピーエンドで締めくくるのだろうかと思いながら読んだけど結局最後まで重い雰囲気を醸し出して終わっていった。

 夫との関係性はあまり記されていない。お互い詮索したりモノを言うタイプではなさそうだが、夫のちんぽが入らないわけだから、もう少し夫側の視点があってもよいのではないかと思ったが、そういう話をすることすら許されない関係性になっているようにも感じた。著者は夫のちんぽが入らないことを最初は本やネットで調べてはいるようだが、答えは書かれていないとある。だが夫以外のちんぽが入るのだから、メンタルの部分でなにかしら問題があるのだろう。わかっているけどわかりたくない。そんな気もした。

 この本は私小説だ。小説という娯楽の読み物として消化していくのが非常に良さそうだと読み終わってから理解した。夫のちんぽが入らない。そもそもこれは同人サークルで出した短編小説を大幅加筆してできた本で、たぶん短編小説の完成度が非常に高かったのだろう。大幅加筆した結果、いらない情報が増えすぎたのではないかと思う。著者の不幸な話を聞かされるより、夫のちんぽが入んねーんだよという話だけで終わっていくのがよいと感じました。

 おしまゐ。

本日紹介した本

夫のちんぽが入らない

夫のちんぽが入らない