本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

『私が知っている 脳の非凡なる現象』を読みました

本日の一冊は「私が知っている 脳の非凡なる現象

 医学博士が書いた脳の本。脳の働きはつまるところ神経の働きことで神経のついての基本知識から脳を病気、脳の鍛え方などが紹介されている。脳の話で必ずと言っていいほどあるのが脳のイラスト。大脳皮質やら小脳やらの話はもちろん載っているけれど、何回読んでもどこが何を司るかを覚えられないのは対して興味がわからないからだろうか。それでも本書を読んで気になったところがいくつかあったので紹介しておくことにする。

男と女の脳の違い

 脳の話のネタの一つとして男女の違いはよくあがる。男性の方が身体が大きい分脳のサイズも大きくなるわけだが、脳の大きさによって頭が良いとか悪いとかはないらしい。ただし、男女によっていくつかの部分は差が認められている。本書では「脳梁」と「視床下部」について説明があります。まずは脳梁について。

 脳梁とは、右脳と左脳をつなぎ、支えている部分です。この部分が女性のほうが丸みがあって、男性よりも太くなっているのです。その結果、女性は左右の脳を結ぶ神経回路がより発達しているのに対し、男性はそれぞれ片方の脳だけの神経回路が発達しています。

 左右の脳の連絡は、相手の感情を読み取る、会話を楽しくする、複数のことを同時にやるために必要です。女性がおしゃべり好きで、子供の世話をしながら家事をうまくこなすのは脳梁が発達しているからです。

 女性のおしゃべり好きは脳梁の発達によるものらしいです。ということはおしゃべり好きな人ほどマルチタスクが上手ということかもしれません。もう一つ男女間で違いがあるのが「視床下部」。視床下部は欲望の中枢が含まれており、性欲中枢は、男性の方が女性より2倍大きいという報告があるそうです。2倍の大きさがあるからといって性欲が2倍になるのかどうかは疑わしいですね。女性の100倍ぐらい男性は性欲があるように思います。

脳の鍛え方

 本書の帯にも書いてある脳の鍛え方について。

「脳を鍛える」というのは、いわゆる「シナプスの数を増やす」ということです。シナプスの数を増やしたり、維持するために、特別なことは必要ありません。日常生活の中で、積極的に行動することが重要です。

 行動することによってシナプス(神経回路)が使われ脳を鍛えることになるといいます。逆にもっともよくないことは「何もしないこと」だそうで、なんでもいいから行動していれば脳は鍛えられるのです。そして、頭をよくする=記憶力をよくするに関していえば頭をよくする方法は「ある」といいます。その方法が「LTP」と「LTD」を誘発させること。

 LTPとはシナプス伝達長期増強現象、LTDはシナプス伝達長期抑圧現象と呼ばれるシナプス活動の変化です。難しい話は置いといて2つの活動は学習と記憶で働きます。

必要な情報を覚える(記名する・学習する)際には、シナプスでLTPが働いています。また、不要な情報を遮断し、必要な情報を保持する(記憶する)際には、LTDが働きます。

 つまり、記憶力をよくするためには覚えてその覚えたことを覚え続けておくという単純明快な事実しかないということです。物覚えが悪くなったとしても、覚える努力をし続けることが記憶力をよくするコツというのだから、覚えられなくなったからといって覚える努力をやめてしまわないよう注意が必要そうですね。

有酸素運動は脳に悪い?

 最近筋トレを始めた私にとってこの文章には目を疑いますね。どうやら有酸素運動によって酸素が大量に細胞内へ運ばれると酸化ストレスの原因物質である活性酸素が発生して細胞死へと追いやるため、有酸素運動は脳には悪いそうです。といっても、ダイエットや健康に効果的であることは変わらないため、無理に激しい運動をしなければいいんじゃないかと思います。それでも脳に悪いのだから有酸素運動はしたくないなと思った場合は、虚血に導く運動がおすすめとあります。

虚血とは組織(細胞)内の酸素や栄養素が不足した状態です。脳が虚血になると神経膠細胞(グリア細胞)からグルタミン酸が放出されます。前述したように、グルタミン酸は学習・記憶に関係するLTPやLTDを誘発するもっとも重要な神経伝達物質です。つまり、脳を軽度の虚血にすることで記憶力を向上させることができるかもしれないということです。

 かもしれないとあるように、科学的な知見は書いてないので注意が必要そう。虚血を導く運動としては、数秒間の息止め体操やプールで息を止めて潜るなどですが、完全な虚血になるとこれまた細胞死を招くため正しい方法で行う必要があります。息を止めることによってグルタミン酸が放出、そしてLTPやLTDを誘発して記憶力が向上するなら、勉強中はできるだけ息を止めてすればよいのかな?

 以上、脳の話をいくつか紹介しました。本書には脳の病気についても紹介されています。気になる方は手に取ってみてください。

 おしまゐ。

本日紹介した本

私が知っている 脳の非凡なる現象

私が知っている 脳の非凡なる現象