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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

良質な睡眠は朝起きた瞬間から始まる『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』

本日の一冊は「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

 睡眠に関する本を何冊か読んできましたが、その中で一番読んでタメになる本。今まで読んできた本は、睡眠とはなんぞやという基本や、睡眠の病気といった睡眠の知識が増えるのみでどう寝るのが良いのかが足りなかった。本書は「睡眠の技術」とタイトルにある通り、心身ともに良くなる寝方がいくつか紹介されている。記事にしようと思ったところは付箋をつけるようにしているが、付箋が20個もついてしまった。その中から厳選して睡眠の技術を書くことにする。

目次

睡眠のメリット + セロトニン

 人は寝る。しかも1日の3分の1の時間を使ってまで寝る。そんな時間をかけてまで睡眠はとる必要性があるのだろうか。

一般に、私たちの体内では、目覚めているときに異化作用(外から摂取した物質を地内で分解する過程)が起こり、眠っている時に同化作用(外から摂取した物質を合成する過程)が起こる。睡眠時は同化作用が活発になると言われ、免疫力、骨、筋肉の成長や再生が促される。つまり、眠ることで身体が再生され、若さが保てるのだ。

 良質な睡眠をとることによって若さが保てるのなら寝た方が良い。では寝ないとどうなるのか。24時間一睡もしないと脳に送られるグルコースの量が減ることがわかっている。また、睡眠不足になるとさらにその量は減り、頭が働かない状態になるとのこと。

 では夜きちんと寝るために何をすればいいのか。それは朝起きた瞬間から始まるそうで、日中に太陽光をたくさん浴びることが夜寝るためには必要らしい。

光、それも太陽光には、日中に分泌されるべきホルモンや、体内時計を調整する神経伝達物質の生成を促す力がある。

 日中に太陽光を浴びずに夜になって部屋の明かりといった人口光を大量に浴びれば、身体の体内時間にズレが生じて夜ぐっすり眠れなくなるということだ。この原因は、光を浴びる量に左右されるセロトニンが関係している。セロトニンは体内時計の調節に欠かせないもので、食事や運動、自然光を浴びることによって生成される。特に日の光に浴びることは重要で、ある調査では以下の結果が出た。

職場に窓がある環境で働く人に比べて、職場に窓がない環境の人が浴びる自然光の量は173パーセント少なく、一日あたりの睡眠時間も平均46分短かったのだ。

 光を浴びることは良く寝るためには必要不可欠なことはわかってきたが、どうやら浴びる時間も大切らしい。本書には午前6時から午前8時半のあいだに浴びることを勧めている。理由は体内時計がもっとも敏感に反応するのがこの時間らしい。季節によって時間帯は前後するけれど、30分は屋外で浴びなさいとも書いてある。通勤通学をしていれば30分間浴びることはありそうだけど、屋外と書いてあるのでやはり意識的に外に出て30分日の光を浴びた方がよさそうだ。

 と、本で読んだのでさっそく試そうと思ったがあいにくの雨。明日から日光浴びるぞ。

寝る前のスマホ + メラトニン

 睡眠で大切になるのはセロトニンだけではない。メラトニンという物質は睡眠に最適な状態に体を整えてくれるらしいのだが、外が暗くなるにつれて自然に分泌される。アメリカの研究チームは寝る前にコンピュータの画面を見ることによってメラトニンの分泌量が抑制されることを実証した。

 本書では就寝90分前にはブルーライトを遮断することを勧めている。また、寝る前の時間スマホを使わない遊びを見つけることも進めている。

寝るのに最適な時間

 日中に光を浴びることの大切さ、そして夜に光を浴びないことの大切さを見てきた。日中の光は午前6時から午前8時半に浴びるのが良いらしいが、では寝る時間も良いタイミングがあるのだろうか。これについては多くの人が聞いたことがあるかもしれない。

ホルモンの分泌や疲労の回復は、午後10時から午前2時のあいだに睡眠をとることによって最大限に高まると言われている。 

 肌を守るためにはこの時間に眠ることが大切であると言われるし、他の睡眠の本にもこの時間に寝ることが良いとあった。午後10時に寝ることが良いことはわかっていても、それが難しい。だが、この時間に寝ることは他の時間帯に8時間寝ることによりも大切かもしれない。

チャウダリー医師は「午後10時から午前2時という、身体の再生が行われるときの睡眠が慢性的に不足していると、朝目覚めても疲れが残っていると感じることがある」と述べている。

 この時間帯を著者は「投資タイム」と呼んでいる。いまや自然光がなくとも、人口光がいつでも輝いている。しかし、人間のメカニズムはその昔からたいして変わっていない。日が出たら起きて日が沈んだら寝る。これがヒトという動物の生活。無理をすれば身体に不調が出るのは当たり前なのである。

 また、この時間帯も季節によって前後することに注意が必要だ。冬は睡眠時間が増えるし、夏は日が長いから寝る時間は遅くなる。著者は言う。

私たちが寝る時間は、いつでも自然がはっきりと示してくれる。だから、自然に注意を払うことさえ忘れなければいい。

 自然の流れに身を任せることが良く寝るためには必要な技術なのだろう。次の記事では、運動や皮膚といった視点から睡眠の技術を見ていこうと思う。では次回。

 おしまい。

本日紹介した本

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術