本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

仕事中心を見直す本 『男が働かない、いいじゃないか!』

   


本日の一冊は「男が働かない、いいじゃないか!

 タイトルや帯からだとちょっと異端すぎる内容かなと思っていましたが、読んでみると現代社会の「男」の固定概念を一つ一つ紹介し、固定概念に捉われすぎてはいけないと諭してくれる本でした。著者は社会学男性学の大学教授をしており、男性学「男性が男性であるからこそ抱えてしまう悩みや葛藤に着目する学問」と説明しています。人間は社会で生きていくもので、社会には政治や経済など大きなテーマが存在するわけですが、社会の中で生きていくのと同じくらい、一人ひとりがどう生きていくのかも大切であると著者は言います。

男性学的な観点からすれば、政治や経済といった「大きな」議題にばかりかまけて、自分自身の問題を直視できない男性がたくさんいることが問題です。やれ政治だ経済だと偉そうなことばかり言っているおじさんたちが、家庭や地域といった身の回りの生活にも少しだけでいいから関心を持っていれば、仕事と家庭の両立のような現代の若い世代の抱える問題はもう少し緩和されていたでしょう。

 今のおじさんは今の社会をどう思うかわかりませんが、今の社会を作ったのは今のおじさんたちです。そして、未来の社会を作るのは今の若者です。今の若者が閉塞感を持ったままおじさんになったら、未来の社会はどうなってしまうのでしょう。この本では、就職、恋愛、仕事、社会における男性としての立場を考え直すことができます。例えば、就職では「ひとつの会社で働き続ける」「無職であること」「男の価値は年収か」などについて男性学としての意見が記されています。この本のタイトルは「男が働かない、いいじゃないか!」です。どうしてこのようなタイトルになったのか。あとがきに書いてありました。

最初の打ち合わせの際、新井さんは『男が働かない、いいじゃないか!』というタイトルの入った企画書を、僕の目の前に出してきました。「男性は仕事中心の生き方を見直すべきだ」は、「男が働かない、いいじゃないか!」と言い換えることで、より多くの人に届くと確信しました。

 ブラック企業、過労死、正社員と非正規。様々な就職・仕事に関するネガティブなニュースを目にする機会がありますが、そろそろ男性は仕事以外にも関心を持って立ち回ってもいいんじゃなかろうか。男女共働きが当たり前となる時代で、男は仕事、女は家事なんて言ってられないよ。

 おしまゐ。