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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

母親の睡眠時間は4時間 『天才を作る親たちのルール』

身体 スポーツ 教育

 

本日の一冊は「天才を作る親たちのルール トップアスリート誕生秘話

  雑誌「スポーツ・グラフィック ナンバー」に掲載されていたシリーズをまとめた一冊。大谷翔平石川佳純木村沙織桐生祥秀白井健三井上尚弥などなど今をときめく若手アスリート選手を中心に、その親にインタビュー、アスリートたちがどんな子どもだったのか、そしてどんな子育てをしてきたのかを紹介している。この本のあとがきには育て方にはルールがあるとして本書に登場する12人の親たちの共通点を15項目あげている。その一つに本記事のタイトルにもある母親の睡眠時間は4時間が書かれている。

母親の努力

 母親というものは偉大なもので、子供が中学高校になると自宅と学校、さらにはチームクラブやスポーツ施設への送迎が必要になってくる。それを引き受けるのは母親だったりする。家事、子育て、仕事、送迎など多くの役割をこなす母親の睡眠時間はほぼ4時間だそうだ。特にすごいのがこの寝不足だった頃を振り返ってこう語るところ。

お母さんたちはほぼ10年間寝不足期間を経験しているが、誰もが一様に「自分が無理しているという感覚はなく、母として当たり前と思っていた」と振り返った。

 母強し。多くの家庭で母は寝不足かもしれないなと思うけれど、アスリートの母親というのは本当に大変なんだろうなと感じました。この親あってこそのアスリートなんだろう。

反抗期がない

 親たちの共通点の一つに「反抗期がなかった」という点がある。

常に子供の態度、言葉に耳や目を凝らしているためちょっとした変化もすぐキャッチし、棘が小さいうちに抜いてしまうからだ。親を悩ませるような反抗には発展しない。

 自分も反抗期という反抗期はなかったけれど、それは棘が小さいうちに抜いていたからではないと思うのだけど、アスリートの場合は親の有難みをよく感じているし、背中をたくさん見ているから反抗期がないのかもしれない。反抗なんてしていてはスポーツも集中できないんじゃないかな。

 遊び相手

 親の共通点15項目には書いていないけれど、これもまた強く育つために必要なことだなと思ったのが遊び相手について。白井健三の章にある一文を引用しよう。

トップアスリートは第2子や末っ子、あるいは一人っ子でも年上の子供と遊んだ経験がある選手が多い。幼少時代に早くも、年上のライバルとスキルで肩を並べるようと懸命に努力し、負けず嫌いの魂が醸成されるからだ。

  白井健三の場合は、6歳上の長男がライバルで、兄がやれるものは自分も出来ると信じ挑戦していたと白井パパは語っています。年上の子どもと遊んで勝つためには、同い年の子供に勝つ以上の努力をしなければいけない。そして年上に勝てることを知るとさらに努力するようになる。そうして負ける悔しさと勝てる喜びを学んでいくのだろう。

 そしていつしか、同い年の子ではなく年上と肩を並べるようになって、例えば小学6年生がしている技を小学3年生でできるようになったりする。そうして強くなっていくのがトップアスリートなのだろう。年齢関係なく、スポーツ能力で年上と勝負できる環境こそが人をより強くする一つの方法。

 特にトップアスリートの場合、一般人とは感覚が異なる場合がある。それがわかるのがこれまた白井健三の章にある。白井選手が日本代表に初選出された時。合宿を終え帰宅する息子の姿を見た白井パパはあることに気づいたと言う。

「初めは、代表に選ばれた誇りかななんて考えていましたけど、そうじゃなかった。内村(航平)選手の存在です。やっと自分の感覚を分かってくれる人に出会えたと嬉しそうでした。彼らにしか分からない世界があるんですね。そういうレベルで競技している健三には、この先のオリンピックの舞台が、間違いなく見えているんだと思います」

 トップアスリートにしか分からない世界がある。やはり天才は違うなと思ってしまう。トップアスリートは天才なんかじゃない。努力家だというけれど、そこにはやはり素質やセンスがあるんだと思う。それに努力を掛け合わせると天才になる。トップアスリートにしかわからない世界を少しでも覗いてみたいなと思うのでした。

 おしまゐ。

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