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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

薬指が長い男は最強 『薬指でわかる遺伝子の暗号』

本日の一冊は「薬指でわかる遺伝子の暗号

 男性と女性とでは、薬指と人差し指の比率が異なることをご存じだろうか。 

 じつは、日本女性の場合、薬指のほうが人差し指よりわずかに長い人のほうが多いのです。世界的に見ても、どの国、どの民族でも、女性の薬指は人差し指より若干長いか、もしくは同じくらいの長さなのです。

 そして、男性の場合も薬指は人差し指より長く、両者の長さの比が女性よりもっと大きいのがふつうです。これも日本人を含め、世界で共通する傾向です。

p.21

 もちろんこれは平均の話であり、薬指と人差し指が同じ長さの人もいれば、人差し指のほうが長い人もいます。本書では、薬指と人差し指の比で明らかになった研究結果を数多く紹介していますが、平均をとった話であることを了解してほしいと著者は言っています。

 能力・性格・体質などの特性には、遺伝や環境などさまざまな複雑な要因が関わっていることの可能性が高いことを思えば、本書の内容と自分を比較して一喜一憂する必要がまったくないことを、ここであらかじめ強調しておきます。

p.22

 ちなみに指の長さの測り方についてですが、指の長さは手のひらの側ではかります。指の関節部分のしわから始めて指先までがその指の長さになります。私の場合は、左手の薬指が7.5cm、人差し指が7.4cmとほぼ同じ。右手にいたっては、両指7.4cmと同じでした。右手と左手の指の長さが異なるのはホルモンの違いだそう。基本的に、男性ホルモンは右手の指、女性ホルモンは左手の指にその影響を受けやすいのだとか。特に胎児期に母親の胎内で浴びた男性ホルモンによって、指比のバランスを決めるそうで、高濃度の男性ホルモンを受けた人ほど、薬指が人差し指より長くなるようです。私の場合、両手両指ほぼ同じ長さということで、胎内であまり男性ホルモンを浴びなかったということでしょうか。自分の指比がわかったところで、日本人の平均を見てみましょう。

日本人の指比(薬指と人差し指の長さの比)

 男性 右手 1.05 左手 1.06

 女性 右手 1.04 左手 1.04

p.45

 私の場合は指比1.01ぐらいですから、平均より指の比が小さいということになりますね。では薬指が長い人はどのような能力を持ち合わせていることが多いのか、研究結果を見ていきましょう。

薬指が長い男のポジティブ面

 本書の2章には薬指が長い男が隠し持つ能力として様々なスキルが取り上げられています。たとえば、学力が高い、数学的能力にすぐれる、経済的に成功、体力ばっちり、スポーツ万能、音楽の才などなど。薬指が長い男は最強なんじゃねーのと思ってしまうほど、薬指が長い人は能力を持ち合わせているようだ。しかし、上にあげた研究結果を否定する論文も存在し、まだまだ薬指の長さがどのような影響を持っているかはわかっていないところがあることを、知っておいた方がよいでしょう。

 ここでは、体力と指比の関係についてマニング博士らが行った2つの研究結果を紹介したい。

 1つめの研究は、ケムニッシ市の学校に通う、平均年齢が約17歳の白人の少年144人と、少女175人を対象にした、学校の体育の成績調査です。少年の平均指比は右手が1.049、左手が1.029、少女の右手は1.027、左手は1.008でした。

 分析の結果、体育の成績は男子の右手と明らかな相関関係がありました。指比が大きいほど体育の成績がよい傾向が見られたのです。

p.76

 2つめの研究は、白人大学生(それ以外の住民も若干名含む)の体力測定をおこない、指比との関連性を調べたものです。研究に参加した男性は102人で、指比の平均は右手が1.044、左手が1.035。女性の参加者は77人で、指比は左右とも1.041でした。

 学生らはスポーツジムで6種目の運動をおこない、体力を測定しました。種目はランニング、腕立て伏せ、腹筋運動などです。そして、測定の結果、男性の右手の指比と体力スコアが明らかに相関していることがわかりました。ただし、左手の指比と体力スコアには関連が見られませんでした。

p.77

 2つめの研究では、さらに身長体重や運動の頻度についても調査を行っており、運動の頻度を通して、指比と体力が相関していることが判明しました。つまり、指比が大きい人ほど、日ごろから運動していて体力があるということでしょう。じゃあボディビルダーは右手の指比が大きいということなのでしょうか。気になるところです。また、イギリスでプレイするプロサッカー選手全般と一般男性の指比の差を比較した研究がありますが、一般男性の平均指比が1.02なのに対して、サッカー選手の平均指比は1.05を上回っており、指比と運動能力には関係があるといえそう。となると、指比1.01の私には運動能力がそもそも備わっていない? 指比がある人以上に努力をしないと運動能力は向上しないのだろうか。確かに運動は苦手だが。

 ちなみに、指比が大きいほど、ペニスも大きい傾向にあるようです。男性特有の結果ですから、もちろん右手の指比です。平均ですから、指比が小さくても大きい人もいればその逆の人はいますよ。ええ。

 

薬指が長い男のネガティブ面

 指比が大きければ頭脳明晰、スポーツ万能、美術の才ありなど素晴らしい能力を持ち合わせているという長所的な研究結果があるわけですが、指比の大きさがポジティブな面ばかりではないということを次の章では存分に説明されています。たとえば、薬指が長い男性は、刺激やスリルを好み、交通違反をしやすく、攻撃的で暴力的、なおかつ犯罪行為をする可能性が高かったり、アルコール依存症のリスクがあります。これらもまた平均をとった結果だということを注意する必要がありますし、否定する論文もあります。ただ指比が長い人ほど高濃度の男性ホルモンを浴びたわけですから、男性らしさ?と言われる攻撃的な側面や刺激を求める側面があるのは当然なのかもしれません。刺激やスリムを好む人は法定速度を守らずに交通違反をするかもしれませんし、暴力的な人が人を殴って犯罪者になるということもあるわけで、上にあげた特徴は関連していそうです。これらの中で一番気になったのがアルコール依存症のリスク。研究方法はいたってシンプル。アルコール依存症患者とそうでない健康な人の指比を計測して比較するもの。結果もシンプルでした。

 右手でも左手でも、また男性でも女性でも、アルコール依存症患者の指比は、健康な一般人のそれよりかなり上回っていることがわかります。この事実から、胎児期に浴びた男性ホルモンが、男性の脳も女性の脳も、アルコール依存症になりやすいものに変えた可能性が考えられます。いずれにしても、指比が大きい人は、お酒とのつきあい方に気をつけたほうがよさそうです。

p.164

 本書の図を参考に作成したのがこちら。

f:id:aritsuidai:20161109115407p:plain

「薬指でわかる遺伝子の暗号」p.165 図3-7 アルコール依存症患者の指比を参考に作成 

 数値まで書いてないため、細かい数値はわかりません。男性かつ依存症患者は1.05とぴったりですが、あとは微妙に誤差があるかもしれません。だいたいこんな感じというイメージで捉えて下さい。確かに依存症患者は指比が大きく、健康な人は指比が小さいです。

 薬指が長いということはつまり、胎内の時に高濃度男性ホルモンを浴びたということであり、より男性らしい面が表に出やすいということでしょう。薬指が長い女性についても少ないページ数ではありますが、紹介されていますから、気になる方は手にとってみてください。

 おしまゐ。

本日紹介した本

薬指でわかる遺伝子の暗号 (宝島社新書)

薬指でわかる遺伝子の暗号 (宝島社新書)

 

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