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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

運の良い人の正体とは 『「偶然」と「運」の科学』

 

本日の一冊は「「偶然」と「運」の科学

 

偶然と運についての科学かと思いながら読み進めたのだけど、どうにも章の話につながりが見えない。そんなことを思いつつ訳者あとがきを読むと、そこに答えが書いてあった。

本書は、イギリスの一般向け科学雑誌『ニュー・サイエンティスト』に掲載された、偶然や不確実性やランダムさにまつわる27篇の解説記事をまとめたものである。

 

つまり27つのお話が一つになった本ということで、どこから読んでもよかったわけですね。タイトルには偶然と運と書かれていますが、訳者あとがきにあるように、不確実性、ランダムという言葉が本著にはよく登場します。また、宇宙とのつながりから論じている話も多く、超科学的な話で私には難解なところが多く、さすがは科学雑誌の記事というところ。軽い気持ちで読めるものではなかった。

 

流れ読みで読み進めていく中で、気になるところがあったので、一応ブログに書き記しておくことにしました。

 

運がいい人、悪い人

 

質問です。みなさんは自分のことを、運がいい人と思いますか。それとも運が悪い人だと思いますか。私は運がいい方だと思っています。といっても、具体的なエピソードがぱっと思いつかないし、むしろ道端で歩いている時に鳥のフンを頭に落とされたことがあるエピソードを思い浮かべてしまったのであれもしかしたら私って運が悪い?とか考えなおしてしまったりしましたが、それでも運が良いか悪いかと聞かれたら良い方だと思っています。

 

この運のよい人、悪い人たちは本当に運が良かったり、悪かったりするのでしょうか。ある研究者は、運がいい人と思う人、運が悪い人と思う人を集め、宝くじなどのランダムな出来事の結果を予想してもらう実験を行いました。結果は、運のいい人悪い人に違いはありませんでした。とすると、運の良い悪いはどういうことなのだろうか。そこで研究者はこんな仮説をたてました。

 

もしかしたら運の良い人や悪い人は、無意識のうちに自分の幸運や悪運を生み出しているのかもしれない。たとえば運の良い人はとりわけ外交的であって、より多くの"チャンス"に遭遇するのはたくさんの人と出会うからにすぎないのかもしれない。あるいは運の悪い人はとりわけ悲観的であって、成功することが少ないのは、失敗に直面したときに辛抱しないからなのかもしれない。

 

運の良い悪いの本当の原因は運という不確実なものではなく、その人が確実に持っている性格・個性・能力などが関係しているのではと考えたわけですね。では、この仮説を証明するための実験を行いました。ある実験では、お店の前の道に紙幣を置き、自称運の良い人悪い人を店に呼ぶものでした。

 

運の良い男性はその紙幣を見つけて、店に持って入り、数分もしないうちにある成功した実業家(実はさくら)と話しはじめてコーヒーをおごった。それに対して運の悪い女性は、5ポンド紙幣に気づかず、自分のコーヒーを買って一人で飲んだ。後日その朝のことを尋ねると、女性は何も起こらなかったと答えたが、男性はその楽しかったひとときのことを明るく話した。

 

これだけでも、運の良い人と悪い人には違いがあるように感じます。といっても、それはやはり運などというよくわからないものではなくて、自身の行動力という印象を受けます。こんな感じの実験やアンケートを大勢の人でおこなった結果、運の良い人、悪い人には違いがあることが判明しました。

 

運の良い人は、たとえば人脈を作ったり、おおらかな心構えで生活したり、新たな経験を受け入れたりすることで、チャンスを作ってそれに気づく能力に長けていた。また、厄介で重大な問題に直面したときには、自分の直観に耳を傾けてより効果的な決断を下す傾向があった。運の良い人は、未来は幸運な出来事に満ちていると信じている。

 

つまり、運の良い人はポジティブ

 

さて、では運の良い人になるためにはどうすればよいのだろうか。答えは簡単。運の良い人と同じ考え、同じことをすればいいわけですね。実際に、自分は運が良くも悪くもない人たちを集め、運の良い人と同じように考えてもらうような訓練を行いました。

 

たとえば毎日数分間、自分の人生のプラス面に意識を集中させ、人とより多く交わり、もっとおおらかな心構えで生活してもらった。

 

数か月後に、彼らの幸福度、どれだけ運が良いと考えているかといった生活の質を評価してもらった。その結果、被験者たちは、より幸せに、より健康的に、より運が良くなっていたそうだ。考え方を変えることによって運は良くなるということである。

 

みなさんも運が良くなりたいと思うならば、おおらかな心構えを持ち、多くの人と交わってみてはいかがだろうか。

 

 

 

じゃんけんボット

 

ランダムな事象といえば、じゃんけんを挙げる人もいるだろう。グー、チョキ、パーを使って勝ち負けを決めるゲームだが、じゃんけん愛好家のボルトンは、コンピュータじゃんけんリーグなるものを主催したことがあるそうです。

 

じゃんけんに勝つためには、相手に次に出す手が読まれなければいい。つまりはランダムに出せばいい。しかし、じゃんけんリーグの成績を見ると、ランダムがいいかはわからない。

驚くことに一番成績が悪かったのは、乱数のみに基づいて手を選んでいるらしいボットだった。「どれも最下位のことが多かった」とボルトンは言う。その理由は、本当にランダムではなかったからに違いない。何らかのパターンがあれば、うまくプログラムされたボットならそれを見つけ出して、そこにどうつけ込もうかと考え出すだろう。

 

 本著にはあるじゃんけんボットと対戦できるURLが載っている。このじゃんけんボットはロシャンボットと呼ばれており、このボットを作ったフリードマンは「人間と張り合うほうがもっとずっとおもしろい」と言っており、ロシャンボットを無敵にすることをわざを避けたそうです。

 

このボットの魅力は、人を完膚なきまでにやっつけることはしない点だとフリードマンは言う。

 

ro-sham-bot.appspot.com

 

気になる方は対戦してみてはいかがだろうか。

ちなみに何も考えずランダムにグーチョキパーを100回クリックした結果がこちら。

 

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ランダムなはずなのに負けてるってことはやはりパターンがあったのかもしれない。

 

皆さんはロシャンボットに勝てるだろうか?

 

おしまい。