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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

肌で感じる日本人 「人は皮膚から癒される 」

身体

 

本日の一冊は「人は皮膚から癒される

 触れ合うことがいかに大切かがわかる一冊。

皮膚と心の温かさ

 皮膚と心には繋がりがあるようで、皮膚を温めると心が温まるという研究結果があります。

実験参加者を心理学の実験室に案内するエレベータの中で、実験者がメモをとる間、持っている温かいあるいは冷たいコーヒーを、参加者にもっていてくれと依頼する。実験室に到着後、参加者には「ある人物のことを書いた文章」を読んでもらい、その人物の印象について評定した。すると、手に温かいコーヒーを持った人は、他者の人格を「親切」「寛容」だと判断した。 

  ちなみに手だけでなく、どの身体部位でも同様の結果になるらしい。つまり温かい場所にいれば、人の心も温かくなるということ。

※この実験の話は、「赤を身につけるとなぜもてるのか? 」にも書いてありました。

※ブログ記事 温度、赤、匂いに影響される人たち 「赤を身につけるとなぜもてるのか? 」 

 

 

 

日本と欧米の違い

うつ病などの感情障害の人は、健常者よりも汗をあまりかかない傾向がある。その結果体温の調整がうまくできず、深部体温が高くなってしまうという。

  うつ病の人は汗をかかない傾向・・・。自分、あまり汗をかかないのですが、やはりうつ病の傾向があるということでしょうか。ただ深部体温は普通。ある研究では、うつ病患者の体温は、昼から夕方にかけて37.4℃を超えていて、もうこれ発熱ですよねと思うわけですけど。また、寝る前は体温が下がっていくのでですが、うつ病患者の場合はあまり下がらず、寝る前でも37℃を超えています。

  ただ健常者の体温もけっこう高くて、あれと思って調べたところ、欧米の方は平熱が37℃らしい。日本人は平熱もう少し低いですよね。

  ほかにも、日本人と欧米人の違いがあって、それは見え方の異なり。

  ある絵を見た時に、欧米の人は、中心になる対象物に注意を集中させるのに対して、アジアの人は、全体的な光景を見るとのこと。日本では、全体的に雰囲気を感じることによって「空気を読む」ことにつながっていくのでしょう。

 

 そしてもう一つ違いがあります。それが、視覚優先の欧米と、触覚優先の日本の話。

  視覚優先は先ほどの話のように、対象の中心に注意を向けるということですが、触覚優先というのは、日本語には「さらさら」「つるつる」などの触覚に関する擬態語が多いというのです。漢字でも同様で、視覚である「目」の部首の漢字は129字あるのに対して、触覚である「手」の部首の漢字は410字と3倍以上です。

※ちなみに聴覚「耳」の部首は漢字41字、嗅覚「鼻」は漢字11字、味覚「舌」は漢字9字

  また、日本の湯呑はとってがついていません。これは中身の温度を手で味わうという意図があるそうで、西洋のカップとは異なる考え方なのでしょう。

  このように日本は触れることでコミュニケーションをとっていた。

 しかし、現代ではネットの普及もあり、触れる以前に会わずともコミュニケーションがとれるようになってしまった。

  日本人は肌で感じながら、空気を読んできたのに、その肌を使う機会が減少し、使い物にならなくなった結果、空気を読めない人が目に見えてくるようになったのではないかーなんて思う。

 英語では、肌はskinですが、皮膚もskin。使い分けがないようで、「肌を脱ぐ」や「肌で感じる」という感覚は日本ならではかもしれません。

  触れずとも肌で感じるのが日本の感覚としてあったのでしょうけど、最近は肌で感じる機会がないというか、核家族化によって触れ合う人が減り、自己責任社会によって1人で生きていけという風潮によって、肌で感じる機会がやはり減少しているのですね。

 

 ああ、触れ合いたい。

 

おしまい。