本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

凍結を目指す女子 「「女子」の誕生 」

 

21世紀の女性が求めているのは、「お嬢様」や「奥様」ではなく、「女子」や「ガール」なのだから。

 

本日の一冊は「「女子」の誕生

 

大人の女性という言葉はどこかに消え、いまやなんでも女子という言葉ですまされているような気がする現代。そんな女子という言葉やイメージはどのようにして生まれたのかを、ファッション誌の変遷とともに見ていくのがこの本。

 

女子の始まり

 

女子という言葉を最初に使用したのは漫画家の安野モモコという人らしい。

 

安野は、1998年に創刊された初の化粧情報誌『VoCE』(講談社)において、創刊時から「美人画報」というイラストがメインのエッセイを連載していた。その「美人画報」誌上で、安野が「女子」や「女子力」という言葉を頻繁に登場させたことがそもそもの「女子」ブームの始まりなのだ。

 

女子という言葉と言えば、次に思い浮かぶのが「女子力」。

この女子力には、美しくなるための努力という意味が含まれていると思いますが、この女子力という言葉の定着も化粧情報誌とマッチしてのことらしい。

 

もはや化粧は欠点を隠し、修正するものではない。なりたい自分になるための最も有効な手段である。美人に生まれるのではない。美人になるのだ。(中略)

よって安野の「美人画報」も、90年代以降の「美人は誰でもなれる」(『an・an』2004年10月20日号)「コスメの時代」に突入してから描かれたことに留意すべきであり、そこに「女子力」という適切な言葉が与えられて事で、「美しくなるためにさまざまな努力を行なうこと」=「女子力」という言葉が定着していった。

 

女性ファッション誌を目にすることはあまりなく、私の印象としてはネットから女子力という言葉が誕生したと思っていたのですが、どうやら元となるのは情報誌。

 

確かにネットが普及する前までの情報源というと、雑誌だったのでしょう。いまや雑誌は売れなくなってきており、創刊されてもすぐ廃刊になったりと激戦です。

 

この本でも、様々なファッション誌について事細かく説明されていて、その雑誌を読んだことがない私からすると、ちょっとイメージしにくく、流し読みですませてしまったのですが、ファッション誌を知っている方からすると、面白いのではないでしょうか。

 

 

 

生花とブリザーブドフラワー

 

パラパラ読みしていた中で、おもしろい表現があるところがありましたので、そちらを紹介します。

 

いまや30代40代は「大人の女性」ではなく「大人女子」を目指していて、大人の女性らしさより、女子らしいかわいさを重視しています。大人になってもその女子としてのかわいさを保つための方法を花に例えたのが下の文章。

 

20代の武井咲が生花ならば、40代なのに20代に見える平子理沙プリザーブドフラワーである。そして、現代の「女子」が、もはや生花にそれほど魅力を感じない。(中略)女子たちは、プリザーブドフラワーになりたいと願い、「凍結」の仕方を習得したいと心から願っているのである。

 

生花は朽ちてしまうが、プリザーブドフラワーは永遠にその魅力を保てる。プリザーブドフラワーになるための凍結。肌をその若い一瞬で止めてしまえるような強い言葉の響きです。

 

でもふとプリザーブドフラワーってどう作るんだろうと考えて調べたところ、生花を水分抜いて乾燥させることらしい。これを人間で考えると、干からびることになるので、それこそお肌カサカサで美しさを保つ真反対のコト。

 

ちょっと表現としては無理があるかもしれないですね。

 

でも、若さを凍結って言葉は強いと思うんですよ。アンチエイジングや若作りより、これからは凍結という言葉を使ってみてはいかがでしょう。

 

「いつまでもその若さを凍結!」

 

おしまい。