本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

知識こそが、好奇心の源泉 「子どもは40000回質問する」

 

炎に手をかざしたらどうなるか、土くれを口に入れたら、銃を手にしたら。子どもたちはしきりに知りたがる。大人になると、今度は新たな情報や経験を絶えず求めるようになる。子ども時代、海の岩場の水たまりにどんな生き物がいるかと夢中になったように、大人はツイッターをチェックせずにはいられない。

 

本日の一冊は「子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

 

子どもは「なぜ」「どうして」が口癖のようになんでも思うことを聞いてくる。これが好奇心であり、目新しいものすべてに惹かれるこの好奇心を「拡散的好奇心」と呼ぶ。

 

そして、知識と理解を求める意欲へと変化していく好奇心を「知的好奇心」と呼び、本書はこの知的好奇心がテーマとなっている。

 

また、知的好奇心の次に注目するのが「共感的好奇心」であり、他者の考えや感情を知りたいというもの。

 

ただ、今の社会では拡散的好奇心を刺激するものばかりだそうだ。

 

ツイート、見出し、広告、ブログ、スマートフォンのアプリなど、どれも満足したかと思うとすぐに物足りなくなり、私たちは満足を得ることにかつてないほど性急になっている。人気のテレビ番組や映画などはテンポよく展開し、私たちの注意を捉えて離さないように入念に工夫されている。アメリカ映画のワンカットの平均時間は、1953年には27.9秒だったのが今では約2秒になっている。

 

編集や撮影技術の進歩によって平均時間が短くなってるのではと思うが、それでも短くなりすぎです。

 

すぐ答えを知ることができる世界

 

本書ではインターネットによって好奇心が奪われると述べていて、作家のケヴィン・ドラムは「インターネットは賢い人間をさらに賢くし、間抜けをさらに間抜けにする」とまで言っています。

 

好奇心というのは情報の空白があることによってかき立てられますが、インターネットは瞬時にこの空白を埋めることが可能です。そして、この行為をミステリーからパズルに変えると表現しています。

 

インターネットにはミステリ―をパズルに変え、パズルを瞬時に答えが出る疑問に変える性質がある。子どもたちは「美とは何か」といった漠然とした疑問に対してさえ答えを探しだすことに慣れている。

 

この世界には多くの謎があります。そしてそれらについて知りたいと思い、考えることが大切なんだと。

 

また、習熟度に関して、苦労して学ぶ方が良いという実験結果もあります。

 

学生たちに文章の一節を暗記する課題を出しました。一つめのグループには、文章を読む前に、概要が記載された順序によって説明し、もう一つのグループには、その順序を入れ替えて説明した。そして、暗記を確認するテストでは最初のグループのほうが成績がよかった。

 

これは最初に全体図を把握し、細かいところを学ぶことによって覚えやすくなるということだろう。しかし、この実験には続きがある。

 

実験で用いた文章に関連して創造性が求められる設問、つまり内容を深く理解することが求められる問題を与えた場合には、2つめのグループのほうが成績が良かったのである。

 

二つめのグループは文章を理解するのに余計な難しさが加わったせいで暗記が難しくなったが、内容についてはかえって深く理解していた。彼らは創造的な活動において、知識を応用する能力を発揮していたのだ。

 

また、他の心理学者の研究で、汚くて読みづらいフォントで印刷された文章を読んだときのほうが内容をよく覚えているという実験結果もある。

 

人は少し難があった時の方が考えることができ、より良い結果を出すことができるのかもしれない。

 

好奇心は知識が重要

幼児の好奇心は大人に対して依存状態にある。

 

幼児は、常に好奇心にあふれていて、すべての物事に興味を持っている。そんなことを思う人がいる。私もこの本を読むまではそんなことを思っていた。

 

だが、幼児も大人と一緒で、好奇心旺盛な時とそうでない時があるらしい。そして、好奇心が旺盛な子とそうでない子の差には、2つの要因があると心理学者のビガスとグリガが言う。それは「知能」と「幼児の問いかけに大人がどう応えるか」

 

子どもにとっては、あるテーマについて思考をめぐらせるのに必要な基本的情報がないかぎり、気まぐれな好奇心(拡散的好奇心)を持続的な好奇心(知的好奇心)へと発展させることは難しい。(中略)好奇心が失われるのは、親や教師から知識を与えられないときだ。ほんの少しの興味が湧いても、十分な背景知識がなければ「自分には向いていない」と思い、投げ出してしまう。知識こそが、好奇心を持続させる力なのである。

 

幼児が「なぜ」「どうして」と聞いてきた時、つい適当な答えを言ってしまう時がある。しかし、その反応はよくない。きちんとした答えや思考へと導いてあげることが親や教師である大人の役目なのだ。

 

そして知識を蓄えてあげることによって好奇心が刺激され、様々なことに興味を抱いていく。

 

知識。これは大人でも同じだろう。気になったことに対しての知識が全くない場合、興味を抱くのは難しい。

 

好奇心を持続させる力、それが知識であり、好奇心を保つために必要なのである。

 

「センスは知識からはじまる」なんて本もありましたし、やはり考えるためにはある程度に知識が必要なんだなと。

 

 

 

どうして勉強するのと聞かれたら、なんて答えるだろうか。

 

おしまい。