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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

おとなと10代の脳は異なる 「10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか 」

医学 学生

 

実のところ、ティーンの脳が研究されるようになったのは、ここ10年ほどのことだ。

 

ティーンの脳は、機能、配線、容量、そのすべてがおとなの脳とは異なるのだ。

 

つまり、ティーンの限界を知り、彼らを支えるためにできることを知る、というのが本書の主旨である。

 

本日の一冊は「10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか

 

10代の脳について、これまで判明したことがまとめられている。

 

それぞれの章の最後には、親へのアドバイスとして、簡単なまとめが書かれていて、

 

ここだけを読むだけでも勉強になります。

 

ティーンのホルモン

冒頭で3つの文章を引用しました。

 

脳の研究というと、子どもの発達障害であったり、老人の病気に焦点が当てられていて、若者の脳にはあまり研究費が投じられてきませんでした。

 

しかし、近年、思春期に関する研究が進み、実はおとなとティーンでは脳のシステムが違うらしい。

 

そもそも、ティーンは自分をコントロールすることも難しいのです。

 

3歳の子どもがかんしゃくを起こしたとき、あなたはそれをホルモンのせいにするだろうか?もちろん、しないはずだ。なぜなら、3歳児はまだ自分をコントロールできないことを、あなたは知っているからだ。

実を言えば、それはティーンも同じで、彼らも自分をコントロールできないのだ。ホルモンについて語るとき、忘れてはならないのは、ティーンの脳はこれらのホルモンを初めて経験しているということだ。

 

ティーンは、脳が活発すぎるため、少しの影響でも深刻な問題を引き起こしてしまう。

 

その問題とはつまり、中毒です。

 

ホルモンの一つに、ドーパミンがあります。

 

ドーパミンは特殊な神経伝達物質で、興奮性にも抑制性にもなる。(中略)ドーパミンは脳の「報酬回路」に不可欠で、人を奮起させたり、集中させたりする。「どうしてもこれが欲しい」という欲求を駆り立てるので、目標に向かう原動力となるが、場合によっては中毒を招く。

 

特に、ティーンの脳は、興奮性の細胞のつながりが増えていくが、抑制性のつながりはまだ弱く、何かを「しない」という判断が遅いそうだ。

 

これらは、おとなになるにつれてバランスがとれるようになっていくらしい。

 

若者の問題行動は「しない」という判断が遅れてしまうために、起こってしまうと考えると、なるほどなと思うことも多いのではないでしょうか。

 

高カロリーの食品は、大量のドーパミンを放出させる。なぜなら、カロリーが高いと生存の可能性を高めるので、報酬回路がそれを食べることを後押しするのだ。アイスクリームが食べたくてたまらない時や、ギャンブルやセックスをしたくてたまらない時、わたしたちが欲しているのは、甘味や金銭やオーガズムではない。ドーパミンを欲しているのだ。

 

このドーパミンを他の形で満たすことができれば、中毒な問題行動を抑えることができるのではと考えましたが、さて他の形でどんなことがあるのだろうか。

 

どれもが悪いわけではなく、中毒になるのが問題なのだから、少しのドーパミンでも満足することができればいいのでしょうけど、若者はそうはいかないのだろう。

 

 

 

 睡眠ホルモン"メラトニン"

 

睡眠はとても大事。これは誰もが知っていることだと思います。

 

さて、若者はどのくらいの睡眠時間をとるべきなのでしょうか。

 

平均的な若者に必要な睡眠時間は、9時間15分とされている。

 

9時間も寝ている日本の若者がいったいどれくらいいるのか疑問ですが、アメリカでは15%ほどだそう。多くが9時間以下、それも6時間半以下の睡眠時間らしい。

 

寝る子は育つという言葉もあるように、やはり睡眠時間が少ないと悪影響を及ぼすことが判明しています。

 

生理学的には、以下のような悪影響が出る。

・ストレスで肌が荒れ、にきびや乾癬などができる

・過食したり、不健康なものを食べたりしがちになる

・スポーツで怪我をする

・高血圧になる

・深刻な病気にかかりやすい

 

感情面には、以下のような悪影響が出る。

・攻撃的になる

・いらいらする

・衝動的で状況をわきまえない

・自尊心が低い

・気分のムラが大きい

 

認知面には、以下のような悪影響が出る。

・学習能力が低下する

・創造力が働かない

・問題解決に時間がかかる

・物忘れがひどくなる

 

ちなみに、ティーンは朝に弱いですが、これにはきちんと脳の違いがあるそうです。

 

ティーンの脳では、メラトニンの放出がおとなの脳より2時間遅いのだ。またメラトニンはティーンの体内に長く残るので、高校生が朝なかなか起きないのも、当然と言える。一方、おとなは、朝になると体内にメラトニンがほとんど残っていないので、起きるのがつらいということはない。

 

メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれているもので、メラトニンの分泌が増えることで、眠くなります。

 

おとなより2時間遅くメラトニンが放出されるわけですから、大人より夜遅くまで起きているのは当たり前。

 

それなのに大人は「早く寝なさい」と言い、おとなと同じ時間に起きろと申される。

 

困ったものです。

 

若者は、おとなの時間に合わせられて、毎日睡眠不足に陥っているのでしょう。

 

 

睡眠で気になることと言うと、寝る前のスマホいじり。

 

このブログでも何度か似た記事を書いていると思いますが、

 

この本にも、睡眠とLEDについて書かれていましたので引用しておきます。

 

睡眠のもうひとつの障害となるのは、コンピュータ画面の明るいLEDだ。寝る1時間前にはコンピュータの電源を切り、刺激を受けすぎた目と脳を休ませよう。2012年にニューヨーク州トロイのレンセラー工科大学照明研究センターが行った研究により、スマートフォン、コンピュータなどのディスプレイのLEDバックライトに2時間さらされると、メラトニンが23パーセント減少することが明らかになった。

 

1時間前にはスマホやパソコンの画面は見ないようにはしていますが、それまではがっつり見ているわけですと、メラトニンは減少していて、快適な睡眠はできないということでしょうか。

 

思い切って、夜はパソコンやスマホを使わないぐらいがいいのでしょうか。

 

10代の脳として、この本ではティーンを13~19歳ぐらいを想定しているようですが、

 

じゃあ20歳からおとなになるのかというと、どうなんでしょうね。

 

10代20代の脳研究がさらに進むことを期待します。

 

おしまい。

 

いつから人はおとなになるのか。