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本を熱いうちに読む

厚みのある本は苦手

「人はなぜ裏切りに目をつぶるのか」

心理

 

これから見ていくように、この愛着システムをはじめ、成人期でさえ依存関係を維持する必要があるために、人は自分にとって大切な人の裏切りに目をつぶるのである。

 

本日の一冊は「人はなぜ裏切りに目をつぶるのか――心の奥では知っているのに自分をだます理由

 

不倫や虐待、差別などを裏切り行為と括って、なぜ見なかったことやなかったことにしようとするのかを実体験の話から分析考察した一冊。

 

 本記事の目次

1.なぜ裏切りに目をつぶるのか

2.裏切られたらどうするか

 

なぜ裏切りに目をつぶるのか

 

表題のとおり、人はなぜ裏切りに目をつぶるのでしょうか。

 

冒頭で引用した一文が回答の一つになっていますが、

 

人はお互いに依存しあっていると、裏切りがあっても離れられないために、その行為に目をつぶってしまうそうです。

 

裏切った人物が頼っている相手でもあるなら、いったいどうするべきだろうか。(中略)この場合、被害者は加害者との関係を守るために、裏切りに気づかずにいる方が賢明かもしれない。実は、これが裏切りに目をつぶることにつながるのだ。

 

また、人の裏切りには3つの反応「闘う、逃げる、凍りつく」があります。

 

人の裏切りに対する反応には、「闘うか、逃げるか、凍りつくか」という動物の反応との興味深い類似性が見られる。

人が充分に強く、申し分のない状況にあれば、裏切りに立ち向かい事態を修正する(闘う)。

それができない場合は相手や難局から退き、さらなる被害を防ぐ(逃げる)。

そして裏切り行為の加害者に依存しているなどの理由で退くのが危険すぎる場合、次善の防御策は裏切りの認識を遮断することである(凍りつく)。

つまり一種の精神的凍結(裏切りに目をつぶる)が次善の策なのだ。

 

一般的に物事に立ち向かうか否か考える時には、闘うか逃げるかという選択が出てくると思いますが、目をつぶるという行為は第三の選択肢で、いわゆる思考停止なのでしょう。

 

考えることすら放棄することによって危険な状態の中でも安全でいることができます。矛盾しているように思えますが、さらなる身の危険を伴わないという点では安全ですね。

 

思考停止は百害あって一利なしだと思いますが、物事に立ち向かう精神と体力がないと事態は悪化するだけなので、裏切りに立ち向かうタイミングを見計らうことが大事。 

 

 

 

裏切られたらどうするか

 

目をつぶることはとても有害で、裏切られているかもしれないと思った人は、まず自分を大切にしようと述べています。

 

自分は裏切られたと知っている、あるいはそう疑っているなら、まず自分を大切にしよう。裏切りは、特に目をつぶるとたいへんな害がある。目をつぶれば重要な関係を守れ、生き続けるには役立つが、自分の幸福を損なうという高い代償を払うことになるだろう。

 

裏切られた時に、思考停止はその場の安全を確保できますが、幸福ではありません。自身の幸福を求めるなら、裏切りに立ち向かわなければならない。

 

非常につらい状態ですが、自分を大切にして機会をうかがうことが肝心です。

 

裏切りに目をつぶることは、たしかに生きていくうえで役に立っている。危険なときに安全でいることができる。

(中略)

今こそ人生において裏切りと裏切りに目をつぶることに立ち向かう時機だと判断し、健康な身体、協力的関係、打ち明け話をするための安全な環境といった要素が整ったと確信できたら、自分に優しくなろう。おそらくは困難な仕事になり、時間もかかるだろう。必要なだけ時間をかけることだ。

 

 裏切り行為は難しい問題だなと改めて感じる一冊でした。

 

 おしまい。

 

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