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人の行動は"状況"で変わる 「考えてるつもり ――「状況」に流されまくる人たちの心理学 」

 

私たちは「WYSIWYG(ウィジウィグ)=見たまんま」という考えを受け入れ、ある時点で目撃した誰かのふるまいが、その人の「本当の人間性」を正しく映し出していると思い込んでしまう。

 

本日の一冊は「考えてるつもり ――「状況」に流されまくる人たちの心理学

 

お気に入りの一冊。

 

状況の力がどのような効果をもたらすのかがわかりやすく書かれています。

 

本記事の目次

1.WYSIWYG=見たまんま

2.本当の姿

3.まとめ

 

WYSIWYG=見たまんま

 

最初の引用文にあるWYSIWYGとは、

 

「What You Seed Is What You Get」

 

=「目に見えているものがそのまま手に入るもの」という考えで、

 

パソコン用語の一つ。パソコン画面の画像や文字が表示通りに印刷する技術を指しているそうです。

 

冒頭の引用の続きですが、

 

だから、注文を間違えたウェイターは「使えないヤツ」で、メールの返事を寄こさない同僚は礼儀知らず。迫真の独白劇を演じる俳優は台本がない時でも雄弁に違いないと決めつける。"見たまんま"という考えに導かれて、私たちはそれらの言動が、彼らの内面にある一貫して変わらない性格からもたらされたものであり、いつでもどこでもそのパーソナリティが間違いなく現れるものと思い込む。だからこそ、あなたがランチを食べに行く前からそのウェイターは頭が悪く、メールに返信しない同僚は休みの日にも嫌な女で、俳優は卒業式に素晴らしいスピーチを披露するはずだ。

 

一度見たものがその人のすべてを思い込んでしまってはいけない。

 

言われればわかるのですが、その判断を下す時になると意識から離れているんじゃないでしょうか。

 

人の思考や行動は「状況」でいくらでも変わるのだと著者は説いています。

 

有名な実験があります。

 

被験者に、ある建物に行って短いスピーチをするようにと指示し、その建物に向かう途中、仕掛け人のうずまっているみすぼらしい服装の男性がいます。

 

被験者が通るたびに、仕掛け人は、目を閉じうめき声をあげ、咳をします。その時、仕掛け人に手を貸そうとした被験者は40%でした。

 

被験者が手を貸そうと行動した要因はなんだったのか。

 

実は「急いでいるかどうか」だったのです。

 

建物に向かう前に、まだ時間に余裕があると言われた被験者の63%が声をかけましたが、予定に遅れているから急いでと言われた被験者は10%しか声をかけませんでした。

 

つまり、被験者の行動を決めるのはパーソナリティよりも時間という要因だったということです。

 

他にも、ショッピングモールの通行人に1ドルを崩してほしいと頼んだ実験があります。

 

男性は男性の客、女性は女性の客に声をかけたのですが、

 

シナモンロールやクッキーの店の前で声をかけると60%の男女が両替に応じましたが、

 

衣料品店の前では20%以下でした。この結果から、人は幸せな時に親切になることがわかります。

 

状況によって行動が変化する。この事実に私たちはもっと気をつけなければいけないのでしょう。

 

本当の姿

 

第4章「本当の自分」なんて探しても見つからないには、

 

自分探しなんてしても意味ないですよと書かれています。

 

この記事を読んでいるあなたは、「平均以上効果」というものをご存じだろうか。

 

簡単に説明すると、自分が平均以上だと思っている人は多いということ。

 

「運転技術はどのくらい優れていると思いますか」

 

「リーダーシップ能力はどのくらい優れていますか」

 

などの質問に対して、多くの人が平均より上だと答える。

 

85%の人間が自分を平均以上だと考えていたのだが、これはもちろん数学的にはあり得ない。それでも研究者によれば、この「平均以上効果」はあちこちで確実にみられるという。ハイスクールに通うほとんどの生徒は平均以上にリーダーシップがあり、ほとんどの大学生は平均以上にコミュニケーション力に優れているらしい。ほとんどの大学教授は平均以上の研究を行い、ほとんどの既婚者は平均的な夫婦よりも幸せに暮らしている。おまけに、ほとんどの人間は平均以上にルックスがよい。

 

このことから、人は自分のことをきちんと見ていないと言えるでしょう。

 

つまり、自己認識が状況や周囲の人間にさほど左右されない時でも「ほんとうの自分」が捉えにくいのは、私たちが自分をあるがままの姿を見ないからだ。私たちは普段、正確さよりも、自分の気持ちを高揚させ、自我を満足させることに焦点を合わせがちだ。ダイエット中の人が、「自分に都合のいい」基準や鏡で効果を測ろうとするように、私たちは時々、自分が誰であり、自分がはたしてうまくやっているのかどうかを評価したくなる。ところがその時、私たちが欲しいのはありのままの真実ではない。

 

人は自分自身のことを正確に見ることはできない。

 

どうしても、どこかに見栄や自己欺瞞があって、自分探しをしてもそれらが邪魔をして

 

自分自身をきちんと見つめることはできません。

 

そもそも状況によって思考も行動も変わるのだから、

 

確固たる自分というものがあると思い込んでしまうのがいけない。

 

自分というものは、状況によって変わるものなんだと知っておくことが大切ってことです。

 

あなたはもっと幸せになって、創造力を発揮し、成功をつかみたいと願っている?そのために自己啓発書を買いたいと思っている?それなら忠告しよう。自分をあるがままに見る方法なんて忘れたほうがいい。「真の自己」などという代物は忘れることだ。それよりも、自己が柔軟なものだという考えを受け入れたほうがいい。

 

 

 

まとめ

 

人は自分の意志でなにかをやったと思い込んでいますが、

 

実は状況によってその行動が後押しされたり、決定する要因になっている。

 

あまりピンとしないかもしれませんが

 

状況が人に影響を与えることがわかるのに「天気」があると思うのです。

 

晴れの日は気分がいいし、雨の日はなんだか気が重い。

 

それは天気という状況の力が私たちに影響を与えているとしか思えません。

 

ちなみに、この記事を書いている時の天気は雨。

 

少し気が重いなかパソコンに向かってこの記事を打ち込んでいるわけです。

 

もしかしたら雨という状況で書かれた記事は誤字脱字が多いかもしれません

 

ただ私の集中力、語彙力、文法力がないだけかもしれませんが。

 

とにかくですね。

 

状況という力を知っていただければ幸いです。

 

私たちは人のこととなると、相手の置かれた状況や文脈をいちいち分析したりしない。初対面の相手とのちょっとしたやりとりから、親しい友人や恋人との親密な関係にいたるまで、状況が大きな影響を及ぼしていることを深く考えようとしないのだ。(中略)私たちは何度も間違う。相手のふるまいを少しだけ見て、それがその人の「本当の姿」だと思い込んでしまうのだ。ところが、隣人の少年は連続殺人犯だとわかり、道徳の鑑であるはずの警察官があらぬ現場を押さえられる。

本書の目的はあなたの思い込みを一新することにある。ありふれた日常のなかに、人間性に影響を与える「状況」が潜んでいることに気づいてほしい。

 

 おしまい。

 

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