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よい暮らしの結果が幸せ+2ちゃんねる 「経済は、人類を幸せにできるのか?」

 

人類は、あらゆることに慣れてしまうので、幸せになれないのだ。

 

本日の一冊は「経済は、人類を幸せにできるのか?――〈ホモ・エコノミクス〉と21世紀世界

 

本記事の目次

1.よい暮らしと幸せの話

2.道徳心とお金の話

3.2ちゃんねるの話

 

「よい暮らし」と幸せ

 冒頭で引用した一文の続きをまず紹介。

 

人類は、あらゆることに慣れてしまうので、幸せになれないのだ。いかなる進歩を達成しようとも、それらはすぐに日常の出来事になってしまう。幸せは常に、純白のページの上に描かれるのだ。ところが、人類はそのような適応力に気づかないために、人類の幸せを願う夢は、けっして満たされることがないのである。

 

幸せが訪れたとしても、その幸せにすぐ慣れてしまい、幸せと感じなくなってしまう。

 

しかし、人はこの適応力があるからこそ、今この世界を生きていけるわけで、

 

この人の特徴が悪いわけではないですよね。

 

この適応力に気づき、幸せとはいったいなにかを考えようねってこと。

 

プラトンは幸せをこのように表現しています。

 

プラトンは、幸福の追求は根本的な矛盾だと考えた。というのは、幸福は欲求を必要とするが、欲求は幸福と相容れないからだ。プラトンにとって、幸福と呼べるものが存在するのなら、幸福は、「よい暮らし」の結果であり、「よい暮らし」の目的ではない。

 

よい暮らしをした結果、幸せを感じる。当たり前かもしれませんね。

 

幸せになりたいなりたいと考えて生きているよりも、

 

そんなこと考えず今ある生活に目をむけて、「よい暮らし」をしている時に、

 

ふと「あー幸せだ」と感じることが本当の幸せと呼べるのでしょう。

 

幸せになりたいと考える人ほど不幸を感じやすいらしいですが、

 

幸せにとらわれ過ぎると、幸せを感じることができなくなるのかな。

 

現在の経済システムは、満たすべき物質的欲求を常に更新し、潜在的消費者の間で社会的利害関係を科学的に刺激しながら、システム自体でシステムを保護しようとするのだ。人々は、常に何か不足していると感じ、疎外感を覚える。

 

つまり、人間は幸福を目指し手に入れたモノにたいしてすぐ慣れてしまい、新たな幸福を求めて新たなモノをつくる。そして慣れてまた幸福のため新たなモノを生み出す。この繰り返し。

 

だから、便利なモノが誕生して人々の生活が改善されても、まだ物足りないんだと感じていく。

 

え、じゃあ幸福にはいっしょうなれないってことか・・・。 

 

 

道徳と利益

 

献血者を増やそうとして、献血に来た人にお金をあげる。そうしたら献血者は減ってしまった事例があります。

 

そもそも献血に来る人は道徳心によって協力していますが、これに金銭的要素が加わると、道徳心によって動いた彼らは来なくなったそうです。

 

そして、代わりに利益優先の人たちが献血に訪れます。

 

また、保育園の迎えに遅れてくる親がいるため、遅れてきた親には課金してねとしたところ、遅れてくる親が増えたとか。

 

これもまた、遅れると保育園に申し訳ないという道徳心があった人たちが、金銭的要素に触れて、道徳心ではなく、金銭として物事を考えてしまったがために、このような結果になったと紹介されています。

 

状況によって、人は道徳的行動をとったり、利益を計算した行動をとったりするが、両方を同時に選択して行動することはできないのだ。あなたがタクシーに乗る代わりに、友だちがあなたを自宅まで車で送ってくれたとしよう。発生しただろうタクシー代を友だちにあげて感謝の印としたのなら、その人はあなたの友だちではなくなるだろう。

 

道徳的報酬と金銭的報酬は相容れない。

 

この教えは、人に物事を頼むときに使えそうですね。

 

 

 

2ちゃんねる

 

第6章 技術革新は人間を進化させるのか?に、2ちゃんねるについて触れている箇所があったので引用しておしまいにします。

 

また、アントニオ・カシリが行った日本のネット事情の研究調査では、個人が匿名で活動することによって生じる社会の新たな現実が明らかにされた。全員がハンドルネームで利用する電子掲示板「2ちゃんねる」には、世界最大級の二五〇万人の利用者がいる。2ちゃんねるでは、謙虚で礼儀正しく秩序を重んじる日本社会とはまったく正反対の表情が垣間見える。このサイトは、日本の最も紹介されない側面である、ポルノグラフィ、非合法、有名人や一般人に対する誹謗中傷などの話題で溢れかえり、それらの話題が辛辣な言葉で書き連ねられている。しかし2ちゃんねるでは、匿名の数百万人の利用者が「メンツを失う」ことはない。

 

おしまい。

 

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