本を熱いうちに読む

読書ってなんですか

小説

なろうやエブリスタの書籍化「ウェブ小説の衝撃」レビュー

// ウェブ小説。それは「小説家になろう」や「エブリスタ」といった小説投稿サイトに投稿された小説のことで、昨今はこのウェブ小説を書籍化する動きが活発化しています。そして書籍の売り上げランキングにはウェブ小説がだいたい入っています。 今回はこの…

面白いを作る「エンタテインメントの作り方」

// 「硝子のハンマー」、「新世界より」、「青の炎」など数多くの作品がアニメ・ドラマ化されている貴志祐介さん。彼が小説とどう向き合っているかを説明した本があったので読みました。 タイトルに「エンタテインメントの作り方」とあるが、本の内容は著者…

ベストセラーの法則とは【ベストセラーコード】

// ベストセラー。それはよく売れた商品のことをいいます。本の世界でよく使われる言葉ですが、ベストセラーには法則があるのでしょうか。あるとすればその法則を使えばベストセラーは使えるのでしょうか。そういったことにチャレンジした人たちの本を今日は…

割れなかったルビンの壺

// 去年のアメトーーク!の読書芸人で誰かがおすすめしていた「ルビンの壺が割れた」。ようやく読む気になれたので読み始めましたが、非常に読みやすくあっさり読了。感想を書きます。 ここ1年ほど小説を読んだ記憶がない。長文小説を読む気力がなく距離を置…

小説に難語は必要なの?

// 言葉尻。それは「話の本筋からはなれた、たいせつでない部分のこと」である。これに、とらえるという言葉が足されると言葉尻を捕らえるとなり、揚げ足を取ると似たような意味になる。しかし、今日紹介する言葉尻が入った本は最初に書いた意味に近い。 上…

『アンバランス』を読んでバランスを失う

本日の一冊は「アンバランス」 久しぶりに小説を読んでみることにした。小説が好きだけど長いのは苦手。とりあえず分厚くない本を適当に手にとってみることにした。その一冊がこの「アンバランス」。やるせない、だらけた感じの女性がソファーかなにかに横に…

『プール葬』を読んだ

本日の一冊は「プール葬」 ページ数が126pと薄目でしたので読んでみることに。主人公はプール管理人の30代過ぎの男。ヒキニートだったが親戚のツテでこの仕事につくことができた男は、近くのアパートに住んでいる。アパートの大家や引きこもりの息子、国籍豊…

『インストール』を読んだ

// スポンサーリンク'); // ]]> // 本日の一冊は「インストール」 2001年11月に発売されたこの本は第38回文藝賞を受賞し、当時17歳の綿矢りさのデビュー作として話題になっていました。2001年。もう16年も前になりますが、当時は読書に興味なんてものはなく…

生き方はバランスの問題‐『となりの女神』‐を読んで

// スポンサーリンク'); // ]]> // 本日の一冊は「となりの女神」 124ページと薄い本ですが2段組み。無人島に連れてこられた二人の若者。清掃作業員として雇われたが無人島に人間は入ってはいけないようで、猿と山犬と呼ばれる。そして無人島にいたのは生き…

第42回文藝賞受賞『窓の灯』を読んだ

本日の一冊は「窓の灯」 第42回(2005年) 文藝賞受賞作品。120ページと薄かったので読んでみることに。主人公まりもは覗きによって他人の生を感じている。向かいに引っ越してきた男や一緒に住んでいるミカド姉さん、散歩の途中にある家々を覗いて、なにをし…

『夏の裁断』を読んだ

本日の一冊は「夏の裁断 」 先日アメトーークで読書芸人をしていて、芸人さんがおすすめしていた本のひとつがこの「夏の裁断」。ピース又吉の「火花」が芥川賞に選ばれた第153回芥川賞の候補作品で、それを又吉さんがアメトーークでおすすめしているのに驚き…

第48回江戸川乱歩賞受賞作『滅びのモノクローム』を読んだ

本日の一冊は「滅びのモノクローム 」 ※本記事はネタバレを含みます 詰まった本 第48回江戸川乱歩賞受賞作品。帯にもあるように、一本のフィルムを巡るミステリー作品。2002年に受賞した作品で、舞台は1902年とちょうど百年前。江戸川乱歩賞はいつになっても…

生殖が一番! 「野蛮な進化心理学―殺人とセックスが解き明かす人間行動の謎 」

本日の一冊は「野蛮な進化心理学―殺人とセックスが解き明かす人間行動の謎 」 とにかく人間というのは繁殖が大事なんだぞっていう話を永遠と繰り返されているような本。訳者あとがきにこ本書の主張としてこう書かれている。 本書の主張は単純明快。人間のい…

映像化作品を見るのがいいらしい 『「ミステリー小説を書くコツと裏ワザ 」』

どんな大家のミステリー作家も、最初は"無名の新人"だから、できるだけ早く死体を出す 本日の一冊は「ミステリー小説を書くコツと裏ワザ 」 小説家養成講座を長年やってきた著者が、ミステリー小説に焦点を当てて、その技術をまとめた一冊。 ミステリ―で重要…

手堅い誘拐ミステリー 「翳りゆく夏」

本日の一冊は「翳りゆく夏 」 第49回江戸川乱歩賞受賞作。幼児誘拐ミステリー。手堅く書かれていたけど、スピード感はゆっくり。登場人物も必要最低限で、ミスリードや伏線もあまりなし。終始、着々と真実に向かう姿は記者をイメージさせる。 ただし、突拍子…

どっちが表でどっちが裏か 「沈底魚 」

「大物の沈底魚が、日本に潜っている」という噂だった。 本日の一冊は「沈底魚 」 第53回江戸川乱歩賞受賞作。 淡々と進んでいくんだけど二転三転と変わったりして、なんだかよくわかりませんでした。 公安警察のお話で、よくある権力と闇のお話。ラストは駆…

名探偵コ〇ン 贖罪の地下墓地 「カタコンベ」

異様で気味の悪いさまを、よくグロテスクというだろう。これは元々フランス語でね、グロトという『洞窟風の部屋』を意味する言葉が由来なんだよ。昔の人々は気持ち悪いものを見て、咄嗟に洞窟を思い浮かべたんだろうな。 本日の一冊は「カタコンベ」 第50回…

心も脳も理解できん 「脳男」

「心」は脳の作用にしかすぎないのだから、人間の「心」を知るためには脳という物質を研究する以外ないのだ、と。 本日の一冊は「脳男」 第46回江戸川乱歩賞受賞作。 なにより表紙が不気味です。寝る前は照明を暗くして読むので、表紙がさらに不気味に映って…

納得の受賞作と死刑の話「13階段」

犯罪は、目に見える形で何かを破壊するのではない。人々の心の中に侵入し、その土台を抜き取ってしまうのだ。 本日の一冊は「13階段」 第47回江戸川乱歩賞受賞作品。 今まで読んだ江戸川乱歩賞作品で一番よかったかもしれない。 といってもまだ受賞作そん…

第54回は不作 「誘拐児」

おまえは、ほんとうの息子じゃないよ。私が誘拐― 本日の一冊は「誘拐児」 第54回江戸川乱歩賞受賞作品。amazonレビューは辛辣。読書メーターも少し辛辣な意見があったりする。すでに何冊も本を出版している人のものとは思えないや時代背景がごっちゃになっ…

狼だけがまとも 「訣別の森」

まともなのは狼だけである。 本日の一冊は「訣別の森」 江戸川乱歩賞受賞作品。 元自衛隊で現在はドクターヘリのパイロットを務める主人公の周りで事件が起こり、その謎を解くべく行動していく物語。 残念ながら読み終えずに途中で挫折。 ただ江戸川乱歩賞作…

全盲の世界 「闇に香る嘘 」

現実に背を向け続けた結果、私は無力な存在となった。 本日の一冊は「闇に香る嘘 」 第60回江戸川乱歩賞受賞作品。 60回という節目にふさわしいほど読みごたえがありました。 本記事の目次 1.全盲の世界 2.現実の世界 全盲の世界 27年間兄だと信じていた…

デジタル・データはいつ消えてもおかしくない「クラウド・ナイン 」

人間こそが、いちばんの記憶の保管マシンなんだよ。 本日の一冊は「クラウド・ナイン 」 「ブラッド・ゼロ」、そして表題の「クラウド・ナイン」の2作が収録された一冊。 国際科学ミステリーと紹介されていますが、科学の部分が難しくて理解できない。 "人工…

被害者と加害者にはなりたくない 「プリズン・トリック」

皮肉なことに、中学校は、受刑者になった時に困らないための教育していたのだ。 本日の一冊は「プリズン・トリック (講談社文庫) 」 話の視点がころころ変わって少し読みづらいけど、 刑務所内の殺人は見かけないし、迫力はあって面白かった。 選考委員の方…

人間はただの自然現象なんだ【絶叫】

姉さん、人間って存在はね、突き詰めれば、ただの自然現象なんだ。 本日の一冊は「絶叫」 1.社会派小説 2.自然現象 スポンサードリンク // 1.社会派小説 amazonの内容紹介をまずはじめに。 鈴木陽子というひとりの女の壮絶な物語。涙、感動、驚き、ど…

"根拠なき自信"が自分を救う 「キッド」

親が金持ちなわけでも、運動に秀でているわけでもない。特にケンカが強いわけでも、女にモテるわけでもない。だが麒一には自信があった。なんの根拠もない自信が。なにに対する自信なのかもわからない。だがその根拠のない自信を支えに麒一は生きていた。 本…

言葉のあやちゃん―「陽気なギャングは三つ数えろ」

本日の一冊は「陽気なギャングは三つ数えろ」 陽気なギャング 陽気なギャングシリーズ3作目。 特異な能力を持つ銀行強盗たちが織り成すサスペンス作品。 2作目から9年という月日が経ち、 著者は気づいてしまった。 「銀行強盗なんてやれるわけない」 しか…

完全犯罪の矛盾―「不愉快犯」

つまり、私が定義するところの完全犯罪とは、完全犯罪を達成した事実を世の中に知らしめることができてこそ、完全なる犯罪だということなのだ。 本日の一冊は「不愉快犯」 ストーリー ミステリー作家の成宮彰一郎の妻が行方不明となった。 にもかかわらず、…

青春ここにあり―「階段途中のビッグ・ノイズ」

本日の一冊は「階段途中のビッグ・ノイズ」 ストーリー 先輩の不祥事で、廃部の危機となる軽音楽部に所属する神山啓人。 その幽霊部員であった九十九伸太郎は軽音楽部を存続させようと啓人とバンドを組む。 目標は学園祭"田高マニア"のステージ出演。そのた…

自覚すると呪いは成功する―「よろずのことに気をつけよ」

文化人類学と言っても分野はいろいろある。 習慣や信仰、神話から都市伝説に至るまで、民間伝承の要素があれば成り立つ学問だと言えるだろう。なかには「呪術」なんてものを専門にしている変わり者もいる。埃をかぶった古文書を紐解き、各地に残る風習に拾い…